消防士のキャリアパス
あまり知ることのない消防士のキャリアアップ
消防士は火災や事故から国民を守り、災害の時などは第一線で活躍されるとても厳しく責任のある仕事です。
小さい頃から消防士になりたいと憧れている人もいるかと思いますが、消防士がどのようにキャリアアップしていくのか、一般企業よりも見えにくいと思います。
参考サイト:消防士としての一歩からキャリアアップまで「消防の教育システム」について | 公務員総研
消防士としての第一歩を歩み始める前に立ちはだかるのが採用試験です。
現在、消防士は人気職業となっていてかなり知名度の高い大学からも消防士になるための採用試験を受ける方も増加しており、狭き門となっている地域も多数あります。
採用試験は地方公務員試験となりますが、各自治体で行われている消防職員採用試験に合格することが必須です。
合格すると配属先が決まる前に消防学校に入り消防に関する厳しい訓練を受けて配属先が決定します。
そしていよいよ消防士としてのキャリアが始まるのです。
消防学校とはどういう所なのか
消防学校は各都道府県が直轄している機関で都道府県ごとに配置され、消防組織自体は市町村単位の設置となります。
例外として独自の消防学校を設置している地域もありますが、その他の地域については各都道府県ごとの消防学校で消防士としての知識、訓練を積むのです。
ここは消防学校という名称ですが、学校教育法で定められている機関ではなく、消防職員に対して研修という形で業務を行うことになるのでお給料が出ます。
配属先が決まっていない状態ですが、学生の身分とはいっても消防職員となるため、教育期間中もお給料が出るのです。
キャリアをより向上させたい人は消防大学校を目指す
消防学校というのは都道府県直轄となる消防教育機関ですが、別に総務省消防庁が設置している国内で唯一の国立消防教育機関「消防大学校」があります。
消防組織の幹部職員育成、さらに消防業務に関する研究等が行われており、消防士として採用された人のみ、強要スキルアップ、訓練等を行う学校です。
消防大学校は国立の消防教育機関となるため、各自治体から消防職員が集まって同じ教育を受けます。
ふだん接しない全国各地の消防職員と知り合う機会ともなり、災害の時などの意思疎通に役だっているといわれており、ここでは質の高い訓練などが行われており、非常に厳しい学校です。
消防士になってからのキャリアアップ
近年、災害医療、救急救命で制度が変わったことで消防士もより高度な技術を必要とされています。
医師の指示のもと特定の医療行為を行う事が出来る救急救命士になることでより質の高い救急を行う事が出来るのです。
救急救命士のほかにも、JPTECと呼ばれる日本救急医学会公認の病院前外傷教育プログラムや、MIMMSという英国における少人数性の教育システムもあります。
更にITLS-Accessコースという車両事故における外傷重症者救出のための手順や概要を学ぶコースなどあるので、こうした消防士としての質を高める教育システムなどを受けてキャリアアップしていく消防士も多くなっているのです。